こんにちは、信用金庫の中の人「ひろす」です。
今回は銀行と信用金庫の違いについて、超簡単に解説します。
銀行と信用金庫の違いとは?
提供する金融サービスは同じでも、経営理念の違いで組織のあり方がそれぞれ異なります。
銀行と信用金庫の基本
銀行は株式会社であり、株主の利益が優先されます。また、大企業を含む全国の企業等との取引が可能です。
信用金庫は、地域の人が利用者・会員となって互いに地域の繁栄を図る相互扶助を目的とした協同組織の金融機関です。主な取引先は中小企業や個人です。
設立の目的と根拠法の違い
銀行は「国民経済の健全な発展に資する」ことを設立目的として、1981年(昭和56年)6月1日に公布された銀行法を根拠法としています。
信用金庫は「国民大衆のために金融の円滑を図り、その貯蓄の増強に資する」ことを設立目的として、1951年(昭和26年)6月15日に施行された信用金庫法を根拠法としています。
利用者の範囲と対象層
銀行に利用者及び対象層に制限はありません。
信用金庫は預金の受け入れに制限はありませんが、融資は原則として会員(*)を対象とします。
*会員とは、地区内に住所または居所を有する者、地区内に事業所を有する者、地区内において勤労に従事する者、地区内に事業所を有する者の役員、地区内に転居することが確実と見込まれる者をいいます。
また、事業者の場合 従業員300人以下または資本金9億円以下の事業者をいいます。
各種規制の違い
銀行の出資規制(5%ルール)
銀行と信用金庫は根拠法が違うため、各種規制にも当然違いがあります。
その一例として「銀行の出資規制(5%ルール)」にも違いがあります。
銀行:5%、銀行持株会社:15%、
信用金庫:10%
と一般事業会社への出資比率が制限されています。
これは、銀行等による事業会社の支配力の過度な集中を防止することを目的としています。
業務の違い
「預金」「融資」「為替」の3業務のほかに「その他の業務」行う点は、銀行・信用金庫ともに違いはありません。
預金:個人や企業からお金を預かる業務のこと。
融資:預金として預かったお金を、個人または企業に金利をつけて貸しつける業務。
為替:顧客同士の資金のやり取りを仲介する業務。例えば、電気やガス等の公共料金の払込みや振込です。
その他業務:投資信託や、生命保険・損害保険、国債等の金融商品の販売があります。またビジネスマッチングやコンサルティング業務もあります。
全国展開と会社規模の大きさ
銀行は全国に展開可能であるため、会社規模も大きいことが多いです。
信用金庫は営業地域を限定しているため、規模は小さいことが多いです。
顧客は銀行と信用金庫どちらを選ぶべきかの判断基準

顧客の立場になった場合、銀行か信用金庫どちらを利用するか迷うことがあると思います。
利用目的とニーズ(個人顧客の場合)
表にまとめると以下のようになります
| 銀行 | 信用金庫 | コメント | |
①日々の生活費決済(クレジット代金含む)やお金の出し入れ | ◎ | ◎ | どちらも問題ありません |
②ATMの数が多い | △ | ◎ | 限られた地域では信用金庫の方が充実しています |
③手数料が安い | 〇 | 〇 | どちらも営業時間内などの条件を満たせば安い(無料)です |
④家から近い | △ | ◎ | 限られた地域では信用金庫の店舗数が多いです |
⑤貯蓄用の口座を作る | 〇 | 〇 | どちらも問題ありません |
⑥定期預金の金利が高い | △ | ◎ | 信用金庫の方がキャンペーンの充実度は高いです |
⑦銀行に行かなくても口座開設できる | ◎ | △ | 非対面取引の利便性は銀行の方がよいです |
⑧WEB・インターネット・アプリから取引が便利 | ◎ | △ | 非対面取引の利便性は銀行の方がよいです |
⑨ポイントサービスが魅力 | △ | × | 提携している会社は少なく、どちらも期待薄い |
地元企業とのつながり
銀行は、大企業向けが多く地元との関係性は希薄な場合が多いです。
信用金庫は、地元密着型で中小零細企業や個人経営の事業主とのつながりは強いです。
費用や手数料の比較
銀行は営利企業ですので、全般的に費用や手数料(コスト)は高いです。しかしながら、サービス業であるため、個人顧客向けには各種優遇をしています。
信用金庫は非営利ですので、手数料は全般的に低いことが多いです。しかし、非営利とはいっても商売ですので一定の利益確保のために、一定の水準の手数料は求められます。
まとめ
銀行と信用金庫は、預金や融資など業務は同じですが金融機関ですが、それぞれの性質や役割は異なります。
銀行は全国規模で展開し、幅広いサービスを提供しています。
一方、信用金庫は地域密着型で、特定の地域や組織の経済的発展を目的としています。
どちらにもメリットとデメリットがあるため、利用目的やニーズをよく考えたうえで自身に合った金融機関を選ぶことが重要です。
銀行と信用金庫の比較
| 銀行 | 信用金庫 | |
| 目的 | 営利目的で経済活動を大きく支える役割 | 相互扶助の精神に基づく地域経済の発展 |
| 営業地域 | 全国規模 | 地元限定 |
| 取引対象 | 大中企業などの法人、外資系企業、個人など対象は幅広い | 地域の中小零細企業、個人 |
| サービスの特徴 | 規模の大きさからくる多様性に富んだサービス | 地域に特化した親しみやすさや柔軟な対応 |